1931年の満州事変から太平洋戦争、そして終戦。この間に、国策と称し多くの日本人が、満州に開拓民として渡った。
戦後60年以上たったいまも、「満州」についての全容はいまだに明らかにされていない。そこにあった悲劇を知る体験者も、いまや高齢化して、当時を語り継ぐ灯も消えようとしている。沈黙に隠された歴史の真実に迫るべく、著者は、実際の体験者を各地に訪ね歩き、その血を吐くような生の声を聞く。抗うことの出来ない軍国主義のうねりに押し流されて、異国の地に果てた犠牲者の祈りが、本書を通して平和を訴えかけてくる。
著者:田淵美恵子
判型:B6判上製
ページ数:368ページ
ISBN:978-4-8056-3617-6
発行:サンパウロ
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