リジュのテレーズは一世紀ほど前に、神は「限りないあわれみの愛である」神秘を聖書のなかに発見した。罪深い人間を無条件にゆるし、慈しむ神の無償の愛がすべてに先行するのであって人間に求められるのは、ただ自分の無力さに徹し、空の手をさしのべつつ絶対の信頼と希望を抱いて、神に自らをゆだねきることなのである。
テレーズは深遠な神秘思想を単純明快に説き、これを生き抜いた。満たされない心の渇望を感じる人々が、テレーズによって真の愛、永遠のいのちの泉に導かれるよう祈ってやまない。
●目次
はじめに
Iカルメル会入会まで
マルタン家に人々とテレーズの幼年時代
人生の第二期
神のみを求めて
II信頼とゆだねの道
無の体験
愛による解放
「小さい道」の発見
III死を予感しつつ
新たな上昇
「私の天職、それは愛です」
暗い夜に
IV永遠の光へ
聖母マリアとテレーズ
「天国の扉を前に」
おわりに
付記
あとがき
年譜
参考文献
さくいん
著者:菊地多嘉子
判型:新書判 並製
ページ数:208
ISBN:978-4-389‐42125‐0
発行:清水書院
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