愛妻マーガレットとのモンブラン遭難死から35年。モンテカルロオペラ首席フルート奏者の心洗われる遺稿。
「日記というものは他人に読ませるために書くものではない。そして、単に日記といっても、ほんのメモ程度のものもあれば自己反省的な人生記録のようなものなど各種各様であろう。どんなものにしろ潔癖に考えればそれを公にすることは本人がこの世にいないだけに、なんとなくひっかかる点もある。しかし、世の中には全集とか、故人の追悼のためのものにいくらも発表されているのだから、あとに残った者のせめての追悼のためだ、ということを察してくれれば、むすこも発表をゆるしてくれるのではないか・・・・」(「まえがき」より)
著者: 加藤怒彦
判型: 文庫判
ページ: 423
ISBN: 4-88216-175-3
発行: 聖母の騎士社