第2バチカン公会議が「信教の自由」について、「人格の不可侵の権利と社会の法的秩序」という新しい視点に立って論じていることに注目すべきである。
何よりもまず、信教の自由についてのカトリック教会の伝統的教説をもう一度再確認することから始めなければならない。そうでなければ、「教会の聖なる伝承と教説を探求し、そこから、古いものと常に一致した新しいものを引き出す」ことを念願していた、第2バチカン公会議の教父たちの意図が実現されないばかりか、かえって、伝統的、カトリック的教えの完全なる否定にもつながりかねないからである。(序文より)
目次
序章 信教の自由についてのカトリック教会の伝統的教説
第1部 信教の自由の一般的原理
第1章 権利の主体
第2章 信教の自由の本質的な内容
第3章 国家と宗教
第2部 啓示に照らして見た信教の自由
第1章 聖書の教え
第2章 教会の伝統的教え
第3章 教会論からの考察
あとがき
著者: 山内清海
判型: A5判上製
ページ: 328
ISBN: 4-8056-3900-8
発行: サンパウロ