幼くして孤児となっても、父と母の美しい思い出を持てる人は幸いである。この本を読んでしみじみとそう思う。死を前にして原爆の悲惨と神と人への愛を書きつづった父、永井隆氏と、原爆で亡くなった若き母の思い出は著者の胸に清らかに美しく消えない。涙が目を洗い、心を洗う、そんな本である。
●目次
序 章 やさしきみ母よ
第1章 父母と子と運命と
第2章 原子野の鐘
第3章 ほろびぬものを
第4章 白ばらの花より香たつごとく
第5章 風浪に流されず
終 章 新しき門出のまえに
著者:永井誠一
判型:全書判並製
ページ数:192ページ
ISBN:4-7896-0441-1
発行:女子パウロ会