1867年、長崎の浦上町で、仏式の埋葬を拒否して檀那との関係を断つ申し立てを機に始まった、キリシタンへの近代の迫害。
明治の新政府下でも迫害は続き、浦上の総村民三千人以上が22の地へ流配された。
その一つ、島根の津和野の乙女峠には、過酷な拷問にも屈せず、信仰を守って命をささげた信徒たちがいた。
本書では、日本のキリスト教会宣教の歴史概説も加え、流配に至る、宗教・外交を含めた政治的背景や要因も解説。
津和野での状況(人数、移送の経緯、収容施設、労作業、衣食、処遇、政府の指示、教会からの励まし等)や、
死に至るまでの具体的な信仰の証しを特筆する。
●目次
発行にあたって
はじめに
なぜ、津和野だけを取り扱うのか
潜伏時代のキリシタン
キリシタン時代のはじまり / キリシタン潜伏時代へ / 潜伏キリシタンの信仰生活
信徒発見から津和野への旅立ちまで
信徒発見 / 浦上四番崩れ / 流配と流配地津和野での状況
37人各自の死のいきさつ
「証し人」たちの横顔 / 「証し人」たちの真実の姿
帰郷とその後
帰郷実現の実情 / 「証し人」に対する声望―結びにかえて―
訳者:筒井 砂
監修:片岡瑠美子
判型:B6判 並製
ページ:128頁
ISBN:978-4-7896-0836-7
発行:女子パウロ会
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