「病人と病院、そして看護人の保護者」であり、「聖カミロ会」の創立者となった聖カミロの伝記です。1550年にイタリアに生まれたカミロは、殺伐とした軍隊生活を送ったのち、聖フィリポ・ネリとの出会いによって人生を大きく転換させます。彼は、とりわけ弱い者、貧しい者、囚人、病人の看護に取り組みますが、それは身体的ヘアばかりでなく、スピリチュアルなケアを大切にしたものでした。彼の活動は、今日の赤十字活動の先駆けであったと言えるでしょう。
●目次
プロローグ
第一部 呪われた人生
悪魔の血筋
堕落の吸道
いじけた子(回想)
神も人間も信じない!(回想つづき)
運命の矢
破滅の始まり
放浪の果てに
第二部 看護人への道
新しい人生
過去を訪ねる旅
見捨てられた者たち
看護人の道は、遠く険しい
もし、愛がなければ
ようこそ、いらっしゃいました!
雨の晩の出会い
ティベル川のほとりの新居
修道服の奇跡
悪夢を超えて、召命へ
第三部 灯をかかげて
サン・スピリト救護所
三十スクディが必要だ!
悪魔の手下!
愛の看護人会
記憶のかなたの面影
不治患者の病院-ナポリにて
過去との遅達
ペストの襲来
親がなくても、子は育つ
第四部 愛はすべての罪をおおう
パスタ論争
なくても与えよう
寒村ブツキアニコ
吹きすさぶ寒風
悲しいめぐり会い
敵国の隣人にも
戦場にひるがえる赤十字の旗
人生最高の贈りもの
エピローグ-旅路の終わりに
著者: 栗栖ひろみ
判型: B6判並製
ページ: 368
ISBN: 4-8056-0053-5