神の前での万人の平等
人権思想のこの中心命題はキリスト教の背景なしには考えられない。
だが、また、人権運動は絶えざる教会との闘いでもあったのではないか。
いったい人権思想とキリスト教はいかなる関係に立つのか。
歴史的に。また思想そのものとして。そして過去はともかく現代では……。
日本カトリック大学キリスト教文化研究所連絡協議会が創立20周年を記念して出版した論文集。
I章の「人権思想の歴史的背景と展開」では、歴史的な視点でギリシア思想、旧約聖書、キリシタン時代から近代までの人権問題を取り上げ、現代社会においてはキリスト教的な視点で人間の尊厳と権利について見つめる。
II章では、憲法学者の樋口陽一氏による講演「人間と人権」を掲載。
III章では「人権問題の現実への向き合い」と題して女性の視点での人権問題と、教育基本法改定問題を取り上げる。
経済発展の問題が優先される現代社会で見落とされがちな人間の最も重要な課題である尊厳、品位について、さまざまな視点から現代人に考察を促す資料。
編著: 日本カトリック大学キリスト教文化研究所連絡協議会
判型: B6判上製
ページ: 288
ISBN: 978-4-8056-2089-2
発行: サンパウロ