本書は、カトリック者として、あるいはカトリックの知識を得たい人にとって、日本のカトリックの歩みの中で聖書、要理、典礼、中世の聖者、永井隆、仏教、和の心などに照らして、教皇ヨハネ・パウロII世のメッセージ、日本司教団のメッセージ等、幅広い見地から14名の講演者がしたためた書。2007年上智大学神学部夏期神学講習会講演集。
●目次
第I部 境界線上からの問いかけ
1 私にとって今、日本でカトリックであること
2 現代における異邦人性―他者の拓きとキリスト者
3 教父・聖フランシスコ、そして現代のわれわれにとってカトリックとは?
第II部 日本という土壌にて
4 日本におけるカトリックの信仰とは
―日本におけるカトリック教会の歩み―
5 和の心とキリスト教倫理
6 日本人の宗教観とカトリック信仰
7 永井隆の人生と著作に学ぶ
―信徒の霊性(スピリチュアリティー)
第III部 神学からの本質論
8 教会は不変なのか、普遍なのか?
9 要理書に見るカトリック性
―「カトリック教会のカテキズム要綱』刊行を機に
10 新しい「ローマ・ミサ典礼書」と
『総則』の日本における適用
第IV部 普遍性の広がり
11 テイヤール・ド・シャルダンの世界観と今日的意義
12 カトリック力
―タイ・カレン族と日本の若者の交流を通して
13 信仰生活の社会的次元
―貧しい人々、社会的に排除されている人々との連帯
信教の自由・政教分離原則とキリスト教的人間観
編著:光延 一郎
訳者:清永俊一
判型:B5判並製
ページ数:524ページ
ISBN:978-4-8056-0472-4
発行:サンパウロ