「本書は、著者である中村康英さんが永年にわたって積み重ねてこられたオリゲネス研究の集大成である。著者の誠実で穏やかなお人柄と、石に文字を刻み込むような凄まじいお仕事ぶりを、研究者仲間として十数年間にわたり間近で見てきた者の一人として、本書の刊行を著者と共に心底から慶びたい。それはなにも個人的な事情にだけ関わるのではない。
教父学に占めるオリゲネス研究の比類ない意義に反して、決して層の厚さを誇れる状態にはない本邦におけるオリゲネス研究の現状を省みるにつけ、都立高校教員であった中村さんが、教育者としての日々激務のただなかにあって、地道にオリゲネスを読み、考え、書き続けてこられたことの証となる本書の持つ意味は、実はとてつもなく深く大きいのである」(本書・序文より)
●目次
序文
序章
第一章 オリゲネスにおける愛の理解
一節 アガペーとエロースについて
二節 アガペー
三節 エロース
四節 オリゲネスにおけるアガペーとエロース
第二章 フィラントローピア(φιλανθρωπια)によって表される愛
一節 フィラントローピア(φιλανθρωπια)とは
二節 教会内におけるフィラントローピア理解
アレキサンドリアのクレメンス
カイサリアのエウセビオス
アタナシオス
第三章 オリゲネスにおけるフィラントローピア理解
一節 オリゲネスにおけるフィラントローピア理解
二節 オリゲネスにおけるフィラントローピア理解の具体的内容
終章 オリゲネスにおけるフィラントローピア理解の独自性と神の愛の理解
一節 オリゲネスにおけるフィラントローピア理解の独自性
二節 オリゲネスにおける神の愛の理解
註・文献表
あとがき
著者:中村康英
判型:B6判並製
ページ数:198ページ
ISBN:978-4-88382-104-4
発行:新世社
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