今、現代医学は、その根底にどのような人間理解を持っているかが問われている。医学はその人間理解なくしては究極を語れないからだ。
　1988年に発案され、活動を続けている「患者と家族・医療スタッフおよび地域の全人格的な健康をめざすHPH（Health Promoting Hospitals）」の理念と活動を本書の編著者ウァルデマール・キッペス師がわかりやすく紹介している。あわせて、「スピリチュアルペイン」に関する現場からの体験報告が興味深い。
　（臨床パストラルケア教育研修センター　2001年度　全国大会記録）